

Kininaru Topics 09
CO2吸収の
カギは、
木の
正しい管理。
「CO2削減や地球温暖化防止のために国産材を活用しましょう」、最近こうした言葉をよく見聞きしませんか。しかし、「ただ木を使う」だけでは、CO2削減に効果はありません。光合成を通じたCO2の吸収は木の特性として知られていますが、樹齢が40年※を過ぎると 、木のCO2吸収率は低下すると言われています。効率よくCO2を吸収するには、一定の周期で“伐る・使う・植える・育てる”森の適正管理が重要になってきます。日本では今、この森の適正管理が行き届かず、伐採後に、再造林されていない人工林や放置林の増加が大きな問題となっています。
※スギの場合



この現状に対して、三菱地所レジデンスは「国産材を積極的に活用することで、林業関係者や地域の活性化を図りつつ、木材資源を安定的に確保できるようにしたい」と考え、木材の産地に出向き、林業事業者との意見交換を重ねてきました。そこで見えてきたのが、日本の林業の厳しい現実です。これまで日本の建設現場では、低価格で安定的、かつ使い勝手の良い外国産の木材が多く使われ、国産材の使用は減っていました。加えて、外国産材に合わせて国産材の価格が低下したことで、国内林業は植林や育林の費用が捻出できず、森の適正管理をしきれない状況となっていました。




三菱地所レジデンスは、このような状況を改善するために、木材自体の価格に「植林や育林など森の管理に必要な費用」を加えた価格で、林業関係者から木材を直接指定して購入する取り組みを始めています。これにより、林業関係者は数十年も手塩にかけて育てた良い木材を持続可能な価格で売ることができるようになり、伐採後の植林・育林や森の適正管理を行う意欲も醸成され、森がいい循環になっていくことを期待しました。

また、産地で木材を直接指定して購入すれば、「トレーサビリティ(どの木が伐られ・どこで使われたかを追跡できる)」が明確になるので、森林管理計画に基づいた育林・再造林が行われることが確認できるようになります。日本国内の数か所で林業関係者と協働し、このような持続可能な森づくりへの取り組みを通じて、三菱地所レジデンスは、CO2吸収源の確保を進め、その先にある地球温暖化防止に向き合っています。
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