

Kininaru Topics 08
ネイチャー
ポジティブ
活動の
成果を見える化。
群馬県最北部に、町の約90%が山林という「みなかみ町」があります。ユネスコエコパークにも登録され、日本における生物多様性保全の最前線の地ともいわれています。また利根川の源流があり、その水の一部は武蔵水路を経由し荒川に流れ、丸の内を含む首都圏3000万人の水を供給しています。

三菱地所がネイチャーポジティブに向けた活動に取り組む、群馬県みなかみ町のスギ林。
丸の内に本社を構える三菱地所は、事業で木を使う企業として、木の故郷である森や自然の保護は重要と捉え、群馬県みなかみ町でネイチャーポジティブに向けた活動に取り組んでいます。その活動のひとつが、生物多様性が劣化した人工林の自然林への転換です。人工林とは人の手で苗木を植えて育てられた森林のこと。戦後、多くの人工林が育てられましたが国内の木材需要の減少など様々な理由で、使えない森として放置されてきました。この木を伐採し、人工林の周囲にある自然林の種を発芽させることで、自然林への復元を図っています。

使えない木として放置されたスギの木を伐採し、自然林への復元を図る。
人工林とは人の手で苗木を植えて育てられた森林のこと。戦後、多くの人工林が育てられましたが国内の木材需要の減少など様々な理由で、使えない木として放置されてきました。この木を伐採し、人工林の周囲にある自然林の種を発芽させることで、自然林への復元を図っています。

沼の水を抜いてゴミや泥を取り除く“かいぼり”による「里地里山の保全と再生」の様子。
その他、「里地里山の保全と再生」や「ニホンジカの低密度管理」などにも取り組みながら、大学や研究機関と連携した生物多様性の評価手法の開発に挑戦。自分たちのネイチャーポジティブへの取り組みが、どのような成果を上げているのか。定性評価だけではなく、定量評価でも示すことで、結果まで責任を持った取り組みにしていきます。

「ニホンジカの低密度管理」のためのANIMAL MAP

全国各地でまちづくりを担う当社はネイチャーポジティブに資する取組みを先進的に推進していく必要があります。みなかみで得られた評価手法、知見を活かし、地域ごとの由来や特性をしっかりと把握した上で、ネイチャーポジティブに向けてこれからも挑戦を続けます。
三菱地所 サステナビリティ推進部 松井 宏宇