

Kininaru Topics 06
木の温もりを
身近にし、
業界の課題も
解決する
新建材。
古い木造建築をリノベーションした古民家カフェに行ったことがありますか。木に包まれたその空間は、そこに居るだけで木の温もりを感じることができ、落ち着いたひとときを過ごすことができます。そんな木の温もりを、様々な空間でもっと身近に感じてもらうために生まれた建材があります。それが、三菱地所グループのMEC Industryが開発した新建材「MIデッキ」です。

型枠材と仕上げ材を一体化させた「MIデッキ」
「MIデッキ」をひとことで言うと、天井の型枠材と仕上げ材を一体化させた建材。通常、マンションやオフィス等の建築では、型枠材と天井下地材で天井部分を施工した後に、下から天井下地材に仕上げ材を貼ります。つまり、2つの作業工程が必要になります。

しかし、型枠材と仕上げ材を兼用している「MIデッキ」を使えば、2つの作業を一度で完了することができます。天然木の温もりを感じる天井の木質化を容易に実現するだけではなく、建築現場における職人の負担も軽減。建築業界が抱えていた、職人の高齢化などによる人手不足という課題の解決にもひと役かっています。

高齢者向け分譲マンション「マスターズマンション苦楽園 中楽坊」:レストランに採用し、食事の時間を木の温もりに包まれるひとときに。

大学施設「東京藝術大学Hisao&Hiroko TAKI PLAZA」:剥き出し配管と木目をうまく活かした心地よい空間に。
また「MIデッキ」は、型枠材と仕上げ材を兼用しているのでコスト削減にも貢献。さらに型枠材を廃棄する必要がないので、その手間やコストも省けます。まさに、造る人にも、住む人にも、環境にもやさしい建材といえます。

当初は、現場施工の早い段階から意匠材でもあるMIデッキを施工することには色々な課題がありました。その解決に向け、試行錯誤を繰り返し製品の完成度を高めました。現在は都市圏の様々な建物で採用され、意匠性の高さも評価されているのがうれしいですね。この製品を通して、まちの風景にもりの彩りを加えていきたいです。
MEC Industry 製造部 デッキ課長 兼 製造課長 西牧 聡